『雅弥、好きな人いるんだって。』


『え……。』



思考が停止する鈴奈。

何を言ってるか理解できない。


ハメたのはそっちでしょ??



『鈴奈も別にいい奴だけど、やっぱ好きな人いるからだめ。だって。』

『あ…あ…、そうなんだっ♪』



傷つく方が馬鹿みたいだし、

声を笑わせてみた。

どう聞こえてるか分からないけど、鈴奈にはそれが精一杯。



『しょーがないよぉ。残念だけど。』

『もともと私も本気じゃないからっ。いいの☆』

『だよねー。』



もともと本気じゃなかったのは確かだったし、

香の声は明るいし、少し安心した。


だけど、次に出た言葉は、想像を絶していた。