「まじさー、今日の予定ダルくない??」

「分かるんだけどぉ。」

「算数2連チャンとかありえないから。」

「だよねぇ!!」



数学じゃなく算数なところがまだ幼いが、言葉は若者だ。



「てか、そろそろアイツ来るでしょ。」

「今日もやっちゃおっか。」

「あーちゃん怖いから。」

「みーちゃんこそ。」

「ま、変わんないじゃんハブく事には。」

「鈴奈、あんたが1番怖いわ。」



彼女達が話しているのは他でもない、

イジメの事だ。


井倉知里(いくら ちさと)


彼女達の標的だ。



「来た来たぁぁ♪」

「今日もキモいねー。」

「当たり前じゃん。」



ちゃんとしたイジメる理由なんかない。

ウザイから、

キモイから、

ムカツクから、

ただそれだけの話。