at7:45―1-C教室



「美帆奈ぁ。」

「おぉ鈴奈!!今日から実行でしょー??」

「そうだけどさぁ、あたしアイツなんか好きじゃ…。」

「いいんだよー、美帆奈も香も本気じゃないし。」

「だけどっ。」

「ほら、行こう??」

「うん。」



あの後、半強制的に【好きな人】を決められた。

【好きじゃない】けど【好きな人】。

これって違うよ…。


美帆奈の事を祥が好き。

香の事を奏真が好き。


2人が本気じゃないにしろ、どっちかに恋する気持ちがあるんじゃん。

でも鈴奈は違う。

どっちも好きじゃないのなんか付き合うのオカシイよ。

それに付き合える保障もないし、フられたらプライドが許さない。


だけど逆らえばハブられるよね??

だけど反論すれば話に入れないよね??


この時鈴奈は気づけなかったの。

どっちにしろ2人は鈴奈に隠し事してたって事。

2人は春休みにって言ってたけど、お互いにその現場にいた。

鈴奈はその場にいなかったんだよ??

隠してたんだよね!?

本当に話す気なら鈴奈も呼べばいいのに、あえて呼ばなかった。

やっぱり隠してたんだよ!!


馬鹿だね鈴奈。

気づいてれば、もっとましに生きれたのにね―――。