入学式も終わり、新しい先生が発表され、教室でかったるい話が始まった。


席が後ろだったため、鈴奈は教室を見渡した。

見えなかったものも見えてきた。



(え、知里いるしっ。)

(うちのクラス他校の子がいないじゃん…つまんなーいっ。)

(制服って苦しー。)



6年のときと比べると、やっぱり平凡になると思った。

だけどそれもイイかなと思い、先生の話を聞き始めた。



「ちょっと美帆奈ー!!聞いてよぉ。」



休み時間、グループの中じゃ1番仲がいい美帆奈に話しかけた。


もちろん知里の事を愚痴るため。



「知里っていんじゃん??私6年とき同じクラスだったじゃーん、あいつムカつくの!!」

「ほえー、何かあった??」

「だって、なんか勝手について来たりしたんだよぉ!!?」

「うわーキモい。」



これで知里は終わったと確信した。

またここでもイジメてやろうと思った。



「あ、鈴奈。」

「ん??」

「今日、香と3人で遊ぶけどイイ??」

「あぁイイよ。」

「1:30にいつものとこでっ!!」

「りょうかーい♪」



春休みにけっこう3人で遊んだから、【いつもの場所】があった。


近所の公園なんだけど、

そこにはベンチ何個かあるしコンビニ近いし、利用しやすいのだ。