教室ではすでにいくつかグループが出来上がっていた。

鈴奈は取り残される事が嫌で、美帆奈と侑とくっついていた。



「美帆奈、侑、鈴奈、こっちこっち♪」



教室の後ろの方から、鈴奈たち3人を呼ぶ声がした。

パッと見てみる。



「あー、真菜じゃーん!!」



―――小野寺真菜(おのでら まな)


小学校のときから軽く付き合いはあった友達。

身長が高くて、男勝りな女の子。

ちょっとワガママなところもあるけど、イイ奴。


そして彼女が、鈴奈の運命を変えてくれる人となる。



「わー4人一緒かー。」

「よろしくねー。」

「今さらぁ??」

「あははははっ。」



小学校のときほどに力は無いけど、

そこそこ楽しく暮らせそうで安心した。


不安??

そんなもの鈴奈は知らなかった。