「………いちいち言わせんな」



ちょっと不機嫌な佐伯くん




「ごめんなさい……でも、だからってなんで走って来たの??」


私のこの質問にちょっと戸惑ったけれどハァーーと息を履いてから遠慮がちに、




「…………さっき、廊下走ってたらお前の叫び声が聞こえたから………全力疾走で来た。そしたらお前、泣いてるし……」




そう言って、私を抱き締める腕の力を強める




「…………だって、ホコリとゴミだらけだし……私、こう言う暗いトコ無理だしそれに、なんか……オバケ……い、るし」





「オバケ??どこにいんだよ??そんなの」



私はそう言われてそのオバケを指差す




佐伯くんは、私が指差したのを下から辿っていく








「プッ…………どこがオバケだよ??ちゃんとよく見ろよ」




佐伯くんは、ちょっと笑ってから私にそう言った




「………え??」



私は恐る恐る、もう一回上を見上げてちゃんと見てみる




そしたら…………




「………あ!!!」