つーか俺、お前らみたいな女が近寄ってきてほしくないためにこの格好してんだけど。
意味ねぇじゃん。
『佐伯くーん、無言じゃなくてさぁ……なんかしゃべれよ!!』
ガンッ!!!!
一人の女が急に切れて俺の机を足で蹴った。
クラスが一斉に静かになって注目を浴びる。
あーめんどくなってきた。
『だいたいさー、私達がアンタみたいな“影薄くて、地味な奴”に話しかけてやってんだよ?ありがたく思えよ!』
いやぁ、勝手に話しかけてきたのお前らだろ?
何で俺が謝らなきゃいけねぇんだよ?
つい、そう言いたくなるけど……、
あえて、
「………“すいません”。」
そう小さな声で低く、わざと弱々しく女達に謝りの言葉を呟いた。