「でね、今日皆で理恵さんのお店に行くことになったの。
緒方さんとの事は今はどうなるかわかんないけど、もしいいお友達になれたら、っていうか、緒方さんはいい人だからきっとお友達にはなると思うの。
沙羅のこと大好きだし沙羅には幸せになって欲しいからやっぱり私としてもいい人じゃないと嫌だし、それに」
「・・・ストップ・・・。愛菜、ちょっとゆっくりしゃべってくんない?
なんでそんな興奮してんの?」
「こ、興奮?!そんなの全くしてないし!
って言うか翔ちゃん起きてよ!
ホントに遅刻しちゃうんだから!」
興奮なんてしてないもん!
元はと言えばいつも通り翔ちゃんを起こそうとして、いつも通りベッドから落とそうとしたら「おはよ」なんて言いながら掛け布団にかけた手を引っ張られてバランスを崩した私はあろうことか今翔ちゃんの腕の中。
興奮なんてしてない!
むしろなんでこんな体勢なのかびっくりしたやら恥ずかしいやら!
なんで翔ちゃんたら普通なの?!
私はこんなにドキドキしてるのに!
それよりなんでこんなことになってんの?!
さすがにこの状況は私にはびっくりしすぎていろいろありえないんだけど。