電話をかけた相手は、沙羅。
さっきの美和さんとのやり取りと翔ちゃんと向き合う覚悟を伝えるため。
興奮している私に沙羅は言ってくれた。
「愛菜、あたしは愛菜のそういうとこもテンパって意味わかんなくなるとこも大好き。
きっと翔太さんはどんな愛菜でも向き合ってくれる。
悔しいけどあたしより愛菜の事わかってるんだもんね。
愛菜、応援してるから、ちゃんと自分の気持ち伝えてきな。」
“どんな愛菜でも”
そうだったらいいな。
私を好きだと言ってくれた翔ちゃん。
私もどんな翔ちゃんでも好きだよ。
かっこ悪い逃げ方しちゃったけど、もう一度私と向き合って。
“丘の上で待ってます。お仕事が終わったら来てください。
翔ちゃんに伝えたいことがあります。だから来てくれるまで待ってるから。”
そうメールを送って指定した丘の上の公園に向かった。