それこそ声にならない私をお腹を抱えて笑う美和さん。



ホントは沙羅達と知り合いなんじゃないの?!



そんなことまで思ったり、でもそんな私に美和さんは言ってくれた。




「そんなこと、頭でっかちの翔太が一番わかってるから。それでも愛菜ちゃんに対して譲れない気持ちがあるのよ。大丈夫。きっと二人には幸せな未来がくるはずよ。」




さっきの悪魔の微笑みじゃない、天使の微笑みでそう言ってくれた。





その後は二人でケーキを食べたり、美和さんの仕事の話や友達の話なんかをしたり・・・



ついこないだまで顔も知らなかった“翔ちゃんの元カノ”はいつの間にか“大好きなお姉さん”になっちゃった。


きっと元カノなんて存在は、美和さん一人じゃないだろけど、それでも美和さんが元カノで良かったかもしれない。


翔ちゃんに向き合う勇気をくれた美和さん。


翔ちゃんにとっても私にとっても大切な人。




翔ちゃんに会いたい。


美和さんと別れてすぐに携帯を取り出した。