「うん!愛菜かわいい!」
そう言って沙羅が私の周りをうろうろ
「ありがと。なんだか沙羅が着付けしてくれたみたいだね。」
思わず笑ってしまう。
「だよね。ま、俺には沙羅姉みたいにネイルまでは出来ねぇけど、なんかむかつく。」
「レオくん、ほんとありがとね!沙羅もありがと!」
髪のセットと着付けはなんとレオくん!
レオくんは器用で優しくてそりゃモテるのわかるよ。
かわいく変身した指先のネイルは沙羅。
この姉弟はすごいわ。
「さ、次はあたしのやって!」
「男いねぇくせに着なくていいじゃん…。」
そう言いながらもテキパキと沙羅の着付けを始めるレオくん。
「はぁ~、レオくんみたいな弟欲しい。」
「ははっ。俺も沙羅姉より愛菜の方がいいや。」
「それを言うならあたしは愛菜みたいな妹ほしい!いっそのことうちに養子になれば?」
「そだな、うちの家族はみんな歓迎するぞ?」
「パパが泣いちゃうじゃん。で、今日はリオくんは?」
「あいつは今日は彼女と花火。」
「あれ?リオくんて彼女出来たの?!」