「ね、おかしいでしょ?」


さっきの翔ちゃんの様子をパパに話してみたけど、パパはただ頷きながら微笑んでいるだけ。


「パパったらちゃんと聞いてた?」


「もちろん聞いてるさ。」


「だったらなんか言ってよ。翔ちゃんらしくないでしょ?

いつもなら絶対雷が落ちるとこなのに、なんにも言わずに帰っちゃうんだもん。

拍子抜けもいいとこだよ。」


「怒られたかったのかい?」


「う~ん…そういうわけじゃないんだけど、翔ちゃんらしくなくてなんか気持ちが悪くってね。」


「ま、翔太も何か考えてのことじゃないか?なにも心配することないさ。」


「もう…、なんかパパも変。」


「ははっ。愛菜はよっぽど怒られたかったんだな。

さ、明日もバイトだろ?早くお風呂に入ってきなさい。」


「そうだね、今日は疲れたからゆっくり入ってくるよ。」