「緒方さん。すみません。」
「あ、用意できたんだね。
じゃ行こうか。」
思ったより家が近くて、
もしまた困った時は
一緒に帰るくらいいいよって
言ってくれた。
「ホントすみません。みんな心配性で。」
「いやいや、女の子の一人歩きは
確かに心配だよ。俺でもそう思うし。」
「そんなもんですかねぇ。」
「ま、彼からしたら俺が送る方が
気に喰わないかもしれないけどね。」
「え?彼って?」
「向こうで俺を睨んでる彼」
「向こう…?……?!」
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