「はっ?

両親とか……なんで黙ってたんだよ?」


遥の表情がさらに険しくなっていく。


『ううっ、だってそれ言うと親の七光りとか言われそうで嫌だったんだもん……』


そりゃ怒るよね。

信じてたのに裏切られた気分。

疎外感があると思う。

そんなの、私だって嫌だ。


嫌われた。

そう思って落ち込みかけた時だった。


「今さらそんなこと言うかよ!?

そりゃ最初はそう思うかもしんねぇけど!!

何ヶ月も一緒に仕事してて、お前がすげー頑張ってるのがわからねぇほど俺様はバカじゃねぇよ!!//」


ドクッ。


乱暴で不器用だけど、まっすぐな言葉に胸を打たれる。


耳まで真っ赤に染めた遥。


ああ、やっぱり……。


「つーか、“お前のさくらさん”って何だよ?

まあ、文脈から判断するにお前のばあちゃんか何かだろうけど……//」


えっ、あっ、うっ、うわ……。


コレはマズイ。

非常にマズイ。


遥、今ついでに余計なことつぶやいたよね?

“ばあちゃん”って……。