「家事は分担。お前は眞子の部屋でも使えよ。

あと…俺の部屋も入るな。俺の行動を詮索するな。」




理不尽な物言いにフツフツと怒りが沸いてきても、そこは気合いでどうにか押さえ込む。

じゃないと…こいつを殴り飛ばしたくなるんだからっ!




「生活費も割り勘だから。」


「わかった…………って、どこ行くのよ?」




言うこと言ってさっさと玄関に向かう透に私は思わずそれを止めてしまった。




「…言わなかったか?俺の行動を詮索すんなって。」




返ってきたのはやっぱり冷たい言葉で怯んでしまいそうな気持ちを叱咤して、キッと透を睨みつけてやった。




「この部屋の事、私何も知らないんだけど。

それに…何も知らない女を一人部屋に置いてきぼりにして何かあっても文句は言わないのよね?
文句言わないならどこへなりとお好きにどうぞっ!」




怪訝そうな表情の中に少しの驚きが混ざった透の表情ににんまりと笑ってやった。

昔の私はただ後ろを黙って着いて歩くような女だったけど、いつまでもそうだとは思わないで。

そんな気持ちを込めた反撃だった。