『教師が生徒を信じるのは、当たり前なことだと思うんだがなぁ』


私を救ってくれたのは瀬木先生。


『私はここに居るわ』
『私たちは、だよ』


でも私を守ってくれたのは、まぎれもなく、貴女たち二人だよ。



「安心して、ことり……、私は、自分可愛さに生徒を陥れるような、あんな、人、……好きじゃないから」




今、私の声帯は、一体ドコにいるのかなあ。


部屋を彩る音が、私のかすれた声なのか、それとも荒島の鼻水を啜る音なのか、そんなの知らない。


 、、、、
「冬海先生は、もう……、ヒーローじゃないから」