最悪だ。 なんてこった。 なんてついていないんだろう。 「おい、行くぞ加藤」 「あっ、うん……そうだね」 校外にまで鳴り響くチャイムが、ショートホームルーム五分前を知らせる。 近づきたくないとは思っても、学校への入り口はあとあの正門を除くと生徒厳禁の裏門のみ。 裏門は100万詰まれても近付きたくないから、あの正門を通るほかない。 僕は原田の声に仕方なく足を進めた。