「お前俺に、ギブアップ宣言しろってのか?」 「うん」 「……あのなぁ、そう簡単に諦められてんなら、藤野が瀬木に惚れた時点で諦めてるっての」 「藤野を想うのは、僕一人で充分だよ」 「馬鹿言え。俺が藤野を名前で呼ぶときは、藤野が俺の女になったときだ」 ふん、と鼻を鳴らして胸を張る原田は、間抜けにも誇らしそうだ。 なんていうか、僕たちって本当に似たもの同士だよね。クラスが離れたって、崎山も含めて、僕らは似たもの同士だよ。