「おいおいなんだ崎山、デートか?ついに言ったんだな!」
「ちょ、先輩!」
「藤野ー、ラインマーカーの遣い心地どうだ?あれなぁ、実はこいつがさ」
「竹谷先輩いいいぃぃい!?」
耐えきれなくなったのかどうなのか、崎山は顔を真っ赤にして怒鳴り声を上げ、竹谷さんの口をどがっと、思い切り塞いだ。
「……」
頭で。
身長が足りなかったのかもしれないし、故意にやったのかもしれない。
「っッ……って、……痛ぇえ!」
そりゃあな。
痛くなかったら、竹谷さんの唇はとにかく常人離れしていることだろう。
「竹谷先輩ちょっと黙ってくれませんかまじで俺最初に言いましたよね藤野にはこのこと内緒にしてくださいねって俺言いましたよねねぇ俺に恥かかせる気ですかアンタはァァァ!」
「え、ごめんなんか俺空気読めない奴?」