今日壊した(というより壊された)のは青と黄だから、それを買おう。
そういえば、と隣にいる崎山に視線を向けると、崎山は眉間にシワを寄せて棚に並ぶマーカーとにらめっこしていた。
「崎山はあのラインマーカー何処で買ったの?」
意外と使いやすかったりしたのさ。
「え、ううん、あ……、まぁ、ここじゃない、というのだけは確かだな」
随分と歯切れが悪く、明らかに何かを隠しているような崎山の態度だったのだけれど、深く追求するようなことはしなかった。
だって崎山はキレると怖い。
手に負えないんじゃなくて、関わりたくなくなるんだ。