それでも、ゆっくりと、説明してくれた。



"I miss you"は
あなたがいなくて寂しくてたまらない、というような、とても切ない感情を現す言葉らしい。

英語でしか伝わらない、あるいは日本語でしか伝わらない独特の切ないニュアンスがある。
それを初めて学んだ。




「ダイチにとって、ヒナタは…"懐かしい"?」



そう聞かれて首を捻った。


そうなのかな。

懐かしいといえば懐かしい。


あのフィールドに、あの仲間たちと、あの先輩たちと戻りたい。
今でもそう思う。




だけど、
"懐かしい"は、戻りたい気持ちじゃない。


戻りたいけど戻らない時間を想うとき
戻したいけど戻せない時間を想うとき
なんとも言えずに胸が締め付けられる。