負けたくなかった。

日に日にいじめはひどくなっていった。

そしたら私の中にこんな思いが生まれる。

《いじめる方にいれば安全。》誰でもいじめられたくないって気持ちがあるはず。でもそんなうまくはいかない。

ある日、私と同じぐらいターゲットにされてた"なおみ"にいじめのリーダー"くぅちゃん"はこう言った。

『今日私習字道具忘れたけん貸して。』
普通の会話かもしれない。でも、なおみとくぅちゃんは同じクラスだった。

なおみがくぅちゃんに貸したとしたらなおみは授業が受けれない。

なのでなおみはこう答えた。
『貸したら私ができんくなるけん嫌。』

そう言われたくぅちゃんはなおみをクラスの隅に連れて行きいじめの仲間数人と殴った。

実はこの話はなおみから聞かされるまで知らなかった。

その日私はターゲットじゃなかったので、違う友達と一緒にいた。