「ここまで人気出てくると、たぶん他の雑誌にも出てるんだよ。」
他の雑誌…?
「例えば〜…女の子向けのやつとか。
高校生が読むような。」
…………そうなの?
「さっき言った俺の元カノもさ、
去年俺がまだモデルしてるときに知り合った子で。」
『……そうなんだ。』
「よくあるじゃん?
女の子の雑誌でデート企画のページみたいなん!その彼氏役とかでちょっと出たりすんの。」
彼氏役…!?
もしや、
慎吾が?
「高校生のモデルの子って、ちょっと年上の俺にすぐ懐いてくれるってゆうか…
とりあえず…俺はそれで元カノと仲良くなったわけだし…」
拓也くんの言いたいことが分かった気がする。
気をつけろってことだよね?
慎吾みたいなカッコいい人と
いくら撮影でも
一緒にそんな仕事したら
ドキドキしちゃう…。
「まあ、慎吾に限ってそんなことないと思うけどさ!」
拓也くんは、
私の頭をポンポンと叩いて
違うコーナーへ歩いていった。
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