確かに、
意識すれば余計にしんどさを増してきた。



『うーん、ちょっと体がだるいけど………大丈夫っぽい。風邪でもひいたのかなあ?』



「大丈夫じゃないだろ。
今日は佳乃、学校休みな。
心配だから、俺の部屋で寝てること!」




『えー………いいよ、自分の部屋に戻る。
とりあえず若草くんは学校行って。』




「ここにいろよ。心配だから………お願いだからここで寝てて。
俺も今日は夕方からちょっとだけ撮影行かないといけないんだけど、
授業は休むわ。」



『え!?いいよいいよっ…ちゃんと授業出なきゃ……』

すると、若草くんは私をお姫様だっこした。



『きゃっ!………ちょっ……おろして!!重いってば!』




私の抵抗を無視して、ベッドに運ぶ。




優しく布団をかけてくれた。




「あんなとこで寝たから風邪ひいちゃったのかな?
今日は俺がそばにいるから。」





私が何を言っても
若草くんは学校へは行かなかった。


冷たく冷やしたタオルをおでこに乗せてくれて、



風邪で力の出ない私は
若草くんの言葉に甘えて、再び眠りについた。






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