久しぶりに入った慎吾の部屋は
相変わらず散らかっていて
また
テーブルの上には
カップめんの容器があった。
初めて
慎吾の部屋に入ったときと同じ…。
「なんか、飲む?」
テーブルの前で立ったままの私は
冷蔵庫を開ける慎吾の背中を見つめた。
もう
逃げないよ。
『ごめんね…
一方的に決めつけて
突き放して………
私、
慎吾を信じれなかった。
あのモデルの子といい感じなんだって思って…
なんか…
自分がいる意味もわかんなくて……
でも私たちは
お互いを縛らずに楽にやっていける関係でしょ?
私がそんなこと慎吾に言える権利はないよね。
だけどね、
つまり…
慎吾が好きなんだ。
ゲームとかレンタル彼氏とか
そういうんじゃなくて
本気で。
だから、慎吾が他の子といい感じになるのも嫌だし…
とにかく嫌なの。
だから………』
急に話し出した私を慎吾はお茶が入ったパックを片手に
少し驚いた顔で見ていた。
泣きそうになる。
慎吾にずっと言いたかった。
本当の気持ち。
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