男子たちは、2階の部屋にある。 何十人もの人たちがいるから、それぞれの部屋に行かなくてはいけない。 あたしは、小走りで歩き続けた。 そのとき、前方に人こっちに向かってくるのが見えた。 「あ……玲央…」 それは、玲央だった。 久しぶりに見た玲央の顔。 その顔は、いつもと変わりなく、ただ、暑い中部活をやってきたせいか肌の色が小麦色になっていた。 あたしの声に反応してこっちを向いた。 「なんでここにいんの?」