「じゃあ‥いってきます。」


あたしは家を出る。






「!!!!!」



「よ。あー、ねみぃ。」


目の前には緒方くん。




「え?なんで?!」



「カレカノなんだから当たり前」



そう言って緒方くんは強引に

あたしの手を握った。





とくん‥




ちょっとの罪悪感と

ちょっとの切なさと

ちょっとのドキドキ




訳もなく感情が溢れてく。



「なあ‥里‥里紗?!」


緒方くん、焦ってる?



「え、何?」



ああ、あたし泣いてるのか。