「誰からだった?」
「お母さんから。後1週間だって」
「もうそんなか…なぁ、さっきなんて言おうとしたんだ?」
さっき…
「さっきのは忘れて。何でもないから」
「分かった…じゃあ部屋戻るな」
輝は私の部屋から出ていってしまった。
私がさっき言ってしまおうと思ったもの…
それは、
〝私が好きなのは、輝なの!〟
こんな言葉を口に出してしまいそうになった。
そうなんだ…気づいたよ…。
私は輝が好きなんだ。
さっき胸が痛かったのも、悲しかったからかな?あんな事言われて。
気持ちに答えが出てしまった。
正樹に言わなくてはいけない。
でも、何ていえば…
[輝ver]
美咲が今、誰を思ってるのか…
でもさっき、美咲が高瀬は
〝違う!〟と言った気がした。
でも、聞き間違いかもしんねぇしな…。
あー!美咲は誰が好きなんだよっ
好きなヤツいるのか?
てか、後1週間したらばばあと、美咲の母さんが帰ってきちまうっ!!
それまでには…
[美咲ver]
はぁ〜…
私、気づいちゃったんだよね…。
〝輝が好き〟
恋に落ちるっていつの間にかなんだなぁ。
何か実感したかも…。
そうだっご飯作らなきゃ。
今日は八宝菜にしよ!
材料材料っと…。
そう思いながら下に降りた。
下には輝がいて、
テレビを見ていた。
「おぉ美咲」
「ゴメンねっお腹すいちゃったよね!」
「あ〜それがメールで今からさ、
大地と優里ちゃんが一緒にご飯食べないかだって」
「えっホント!?食べに行こうっ」
「別に俺は構わないんだけどさ…美咲はいいわけ?」
へぇ?
「何が?」
「そのさ、学校の奴らとかいたら困んね?」
「あっ大丈夫だよ。
また誘われたって感じに言えば」
「そうだな。じゃあ早く準備しろよ。10分で」
「10分なんて無理だよっ」
「ハイっつべこべ言わず。
1.2.3…」
早っ!
私は急いで準備した。
急いで玄関前へ。
「遅い」
「頑張って準備したんですけど…」
ゼェーゼェー…
「罰としてキス…」
バッシーン!
「…ってぇ!靴で叩くんじゃねぇよっ。きたねぇ」
「お下品な方には汚いものがお似合いよっ」
「誰が下品だって…?」
「輝に決まってんでしょ!
優里と大地くん待たしてるんだから行くよっ」
「たく…」
そうして、優里と大地が待っているファミレスへ。
少し歩いて、
いつも行っているファミレスについた。
『いらっしゃいませ。2名様でよろしいでしょうか?』
「あっえと…友達がきているはずなんですけど…」
そう店員の人に伝えると、
「美咲ちゃん!こっちこっち」
優里の声が聞こえ、見てみると、
二人仲良く隣同士に座っていた。
店員に案内してもらい、優里と大地くんのもとへ。