俺は美咲が泣き終わるまで待ってた。
「ありがとね…」
「別に…もう平気か?」
「うん。だいぶスッキリした」
「そっか…。なぁ美咲」
「うん?何?」
「今から言う事は、あんま重く考えなくていいから…」
「え?うん」
「俺、美咲が好きだ」
「え…?」
「こんなタイミングで言うのは間違ってるかもしんねぇけど…
美咲がそいつの事で、ずっと苦しんでるのは見たくないんだ。
美咲にとっては、そいつがやった事は怖かったと思う。
でも、それをいつかは乗り越えなくちゃいけねぇ日はくる」
「うん…」
「俺は支えてやりたい…。
美咲には、好きって感情を思い出してほしい。まずはそれからだ」
「でも、まだ私…」
「そんなに焦んなくていいから。俺の今の気持ちを伝えただけ」
「あっごめんね…」
「謝んなよっ。
まぁ、元遊び人に言われてもっと困るよな」
「でも…今は大丈夫なんだよね…?」
「あぁ。当たり前!てか、学校でもちゃんと言っただろ?」
「そっか」
「じゃあ俺、風呂でも入ってくるわ」
「うん!」
少しは美咲も明るくなったかな…
良かった…。
でも、これから起こる出来事で、また美咲を苦しめてしまう事になるとは…
[美咲ver]
輝から告白されてから3日たった。
輝からの告白はビックリした…。
まさか私なんて…
でも、今の状態で気持ちは答えられない。
後少し…
そんな私の目の前に、あの人が現われるなんて…思いもよらなかった……
輝とは普通に過ごせている。
むしろ、前より話せてる感じ。
でも、さくらさん達が怖いから、私達は学校ではあまり喋らないようにしてるのだ。
特に今の所何ともないから大丈夫だよね。
[輝ver]
「輝起きてっ」
美咲が朝から起こす。
でも今日は…
「何だようるせぇな…
今日は学校休みだろうが…」
「大地くんと優里来てるの」
「はぁ…?何で?」
「知らないけど、2人とものんきにお茶飲んでる」
「何なんだよ…たくっ…」
何か約束してたっけな…?
俺はリビングに向かった。
「おぉっ輝起きるのおせぇよ!」
「何だよせっかくの休日を…」
「悪いっ」
コイツ反省してないな…
「で、俺に何の用?」
「輝くんだけじゃなくて、
美咲ちゃんにも用があるんだ♪」
「えっ?私も?」
「うんうん」
「何?」
そう美咲が言うと、優里ちゃんが口を開いた。
「4人でWデートしよ♪」
「えっ!?」
「はぁ!?」
いやっデート以前に俺達付き合ってもねぇんだけど…
「優里何言ってんのっ私達付き合ってないんだよ?」
「まぁWデートは大袈裟だけど、4人で遊ぼ♪?」
「でも、輝ファン達にもし会っちゃったら…」
「大丈夫だよ。
〝大地くんが輝くんを誘ってるのを知らなかったんです〝的な事言えば♪」
「うーん…」