カッコイイしなんでもできるし、世間知らずの留宇にはちょうどいい相手かな?



「虎宇元気?」

「元気。昨日会った」

「そっか。アスカがいるから安心してられる」

「虎宇のこと気にかけてんだね」

「だって虎宇は大事だもん」



思い合ってるみたいに、ふたりの絆は強い。



とにかく虎宇と留宇はお互いがお互いを必要としてるんだと思う。



あたしにはそんな相手いないんだけど。



なんでも持ってる留宇が羨ましい…。



「ケーキ…うまいね…」

「アスカ?」

「なんか…疲れたかも…」

「どうしたの!?」



ケーキを食べたら涙が出てきた。



なぜかはわからない。



あたし、留宇になりたい…。



このまま一緒になれない虎宇を思い続けて、最後にあるものは何?



婚約者に嫉妬して、留宇を羨ましがって。



こんなのヤダ…。



「アスカ…。なんか辛い?」

「ちょっと…悲観的になっただけ…」

「よくわからないけど…アスカが心配で胸が痛いっ…」



なんで留宇が泣くの?