いきなりの言葉に、目が点になる俺。
萩野さんは俺と祐一を見比べながら、笑顔のまま続けた。
「前に、進藤くんが私に、茜のメアドを訊こうとしたときがあったでしょ」
「おぅ。失敗したけど」
祐一が答える。
「あの後ね、茜からメールが来て、秦野くんとメアド交換したって。
避けられてると思ってたけど、そんなことなかったよ、いい人だったよー、って話になってね」
――さ、避けられてると思われてたのか、俺。情けねぇ……。
「それで私、気付いちゃったんだー。
秦野くんは、茜のこと好きで……、それで避けるような態度になったり、仲良しの進藤くんがメアドの聞き出しに挑戦してたんじゃないかなって」
「なるほどー。で?」
また祐一が答えてくれている。
俺は、
……顔も耳も手も真っ赤になってるなぁ、この感じでは。