私は更に続けた。 「でね、秦野くんからメールもらって……」 「ん、アレ、正直な、今の俺の気持ち」 メールには"また藤沢と話したい"って、書いてあった。 秦野くんも私と話したいって思ってくれてた。 「うれしかったよ」 「ん?」 「うれしかったよ、って、言ったの」 「……うん」 また、沈黙が訪れた。 辺りには足音と自転車の回る音だけが、響いている。