しばらく歩いて、駅に着いた。
ここからは千里とは反対方向の電車に乗ることになる。
ホームに降りる階段の手前で、自然と歩みが止まる。
「私、ほんとは、秦野くんとね」
千里を見上げて、思わず、心の奥底で絡まっている気持ちを言葉にしてしまった。
千里は目顔で、私にその先の言葉を促す。
「上手く言葉にならないんだけど……、秦野くんと、なんか、つながりが持てた、っていうか」
「うん」
千里はうなずいて、私の言葉を聞いてくれている。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…