でも何度も見せる
その不安に満ちた
哀しい瞳が



深く胸に残り
消すことはできず
ただ隅に置く事にした









先生は机の上にある
携帯をとって
一旦開くと

視線を床に落とし
悲しい顔をした









『何回もなってたけど
誰からだったの??』


思わず聞いてみる




「兄貴から..」











嘘だね




先生は嘘ついてるね






本当は違うでしょ??



そういいたくなるけど
口をぎゅっとつぶる



『早くかけなきゃ、
急ぎっぽいし..』


そういうと


「大丈夫ッ
はい」




そう言って
携帯を渡してきた




『うちが先生に
赤外線で送るね』