「…心愛」

零さんが私の手を掴んで、そのまま引っ張ってお姫様抱っこをされた。

「れっ零さん…!?…ちょっ」


そのまま零さんの車にポイッと投げられて、車が走り出す。

…もう向かうの?


それから目的地に着くまで、これまで話した事のないような他愛ない話をした。

血液型から親の話、これまであった事…いっぱい話した。


…下手したら死ぬかもしれないと思うと、今まで聞けなかった事も聞ける。