「心愛、柩に何かされたか?」 「ううん」 「本当だな?」 「本当だよ」 心愛の目は、俺を見ていない。ただ、虚ろだ。 …何があったんだ? 俺に抱きしめられていても、恥ずかしそうにしなければ、周りを気にすることもない。 …心愛? 俺はまるで感情がなくなったような心愛を離した。 ……なんだ、この違和感は? その時、心愛が口を開いた。