「まぁとりあえず、時間とられてもいいから放課後、顔出せよ?」


何が?というのは、あたしたちの中では暗黙の了解。



だけどこの場には桜もいる。


桜はちんぷんかんぷんだよね。




「え?柚姫、放課後用があるの?」



「うん。あたしが転校する前に元々仲良かった人たちでなんか集まるみたいなの」




・・・・・うん、間違ってはないんだよね。



桜はしょぼんとした顔で「そっかぁ」と落ち込み始めた。





「今日一緒に帰ろうと思ったんだけどなぁ」



「えっ!?ご、ごめん」



「大丈夫。別に今日だけ友達、ってわけじゃないしね」



でも、あたしも一緒に帰りたいもん。




「あ、明日は空いてるんだけど…一緒に帰れないかな?」



「ふふ、あたしも空いてるから明日は一緒に帰ろうね」



「うんっ」




桜が優しい人で本当に良かったぁ。



あたしたちはとりあえず授業が始まるので各自の席に戻った。



でもつぅは隣だし、桜も結構近い場所にいたから、結局授業が始まるギリギリまで喋ってたんだけどね。