柔らかな光と共に、暗闇を突き進む三つの影。
狭い洞窟内をひたすら歩み続けるが、突如広い空間が現れた。
鍾乳石から水滴が垂れ、小さな湖の水面が音を奏でる。
神秘的な風景にマリは見惚れるが、オレオの表情は強張っていた。
鮮明に蘇る光景。
血だまりにの中に倒れる人物の映像が、フラッシュバックで脳内に映し出される。
「勇者様、御気分でも悪いのですか?」
「ううん、大丈夫」
レインの問いに笑顔で返すが、その笑みもどこかぎこちない。
小首を傾げるレインだが、その様子にマリは理解した。
ここが例の場所。
オレオとコーズの別れの場所。