「使い魔に認められたようじゃな」
聞きなれた声にオレオとマリはそっと瞼を開けた。
白い世界が晴れると、見慣れた風景が飛び込んでくる。
車椅子に乗った老人と、その傍らにつく小さな少年。
彼らの背後には小さな小屋があり、もしやと思い後ろを振り向くと、白い灯台がそびえ建つ。
塔の正体はこの灯台。
カモフラージュのため灯台の姿をしているが、その正体は聖剣を守るマベルの塔というわけだ。
塔の階段の長さと灯台の全長がイコールでなかったので、外に出るまで気づかなかった。
アモスはオレオの背中に携えられた聖剣を一瞥すると、深々と頭を下げた。
「聖剣の在り処を黙っていてすまなかった」
やはり、最初からわかっていたのか。
マリの勘は良く当たる。オレオは口元に笑みを浮かべると、首を横に振った。