4人に囲まれるように座る私。
『那子ちゃん、どうしたの?』
「ヒクッ違うんです…っ、皆さんを…ヒクッ困らせたいわけ……ッッじゃなくて…うぅ」
一さんが優しく聞いてくれても、こんな自分勝手なことで泣いてるなんて、申し訳なくて言えない。
皆優しいから。
優しくされたらもっと涙が出てくる。
『那子ちゃん、言ってくれなほうが困るよ?』
「ま…こヒクッ、とさん…」
キツい言い方なんじゃなくて、ちゃんと理解してくれようとしてくれるのが分かる真人さんの言い方。
真人さんに言われると、話せる気になってしまう。
こういうお兄ちゃん欲しかったなぁ。
なんて呑気に思ってる場合じゃない。
ちゃんと話すんだ。
「…私の事……ッッ嫌になりませんか?」
顔を上げて皆の顔を見ると、4人とも優しくうん、て頷いてくれた。
だから私は、ちゃんと自分がさっき考えたことを伝えた。
しゃくりあげながら言う私の説明は、聞きとりにくかったと思うけど、皆最後までちゃんと聞いてくれた。