どうしよう、どうしよう、どうしようっどうしよう!
結局部屋入っちゃったし…。
うぅ、緊張する…。
「なんで今日1人なんですか?」
とにかく沈黙は嫌だから話をきりだしてみる。
『なんかあいつら用事あるんだって』
少しほっぺを膨らます竜さんはたまらなく可愛い。
この人本当に20歳なの?
『あのね』
さっきまでは机を挟んで座っていたのに、竜さんはこっちに近づいてきて、隣にちょこんと座った。
くっつかないでっっ……。
それだけでも緊張するのに。
『会ってくれるの那子ちゃんだけだよ』
首を傾げて微妙に上目遣いでこんなことを言ってくる。
悪気はないんだろうけど……。
「その顔は可愛いすぎます」
我慢できなかった!
私の手は竜さんのずべすべな肌に触れ、頬を包み込むように触ってしまった。
何やってんの自分っっ!
しかも男女逆じゃない!?
竜さんもびっくりしてたみたいだけど、状況を理解したみたいで。
『可愛いって俺が?』
「はい、今のはヤバかったです」
竜さんがそう聞くから、思わず言ってしまった。
だからその言葉が竜さんを傷つけてたなんて知るわけもなかった。