体全部がドクドクと波打っている
変な汗まで出てきた
秋兄にもバレてるかもしれない
「お前…そんなふうに思ってたんだな」
秋兄はボソッとつぶやいた
笑ってもいなくて、ただ空を見つめているだけ…
「秋…兄?」
「そんな不安にさせてたなんて…。全然気づかなかった。頭撫でたりするのはスキンシップのひとつみたいなもんだから、無意識にやっちゃうんだよなぁ」
秋兄は苦笑しながら、肩にまわした手で私の頭を撫でた
髪全部が神経になったように、敏感になる
「そうだよね、秋兄にとったら普通のことなんだもんね。私ももっと我慢しなきゃだよね」
こんなことでいちいち落ち込んでいたらモテモテの秋兄の彼女なんか務まらない
もっと自分に自信持たなきゃ
「俺ももっと自覚持つようにしなきゃな」
「そうだよ!もっとモテなくなってよ」
私の冗談に笑う秋兄
この笑顔をこんなそばで見られるんだもん
私は幸せなんだよね