「なぁ、そういえばなんでお前泣いてたんだ?」


ようやくだっこから解放され、2人でソファーに座っていると秋兄が突然尋ねてきた



「え…?べ、別に理由なんて…」


「お前さっき、俺がヘラヘラしてたとか言ってたよな?まさかそれが原因なわけ?」



ぐいぐい聞いてくる秋兄に押され、私は仕方なく暴露するはめに…



「だって…秋兄ってば女の子達に囲まれてたし。森谷さんの頭も撫でてたし…。秋兄が子供が好きなのはわかってたけど、嫌だったんだもん」



秋兄の笑顔はみんなを笑顔にする力がある


優しい瞳、人懐っこい話し方



初対面の人だって、好きになっちゃう



「秋兄はモテるから心配なんだよ。周りは可愛くてスタイルいい人ばっかだし、私自信なくて…」



どんどん自虐していく私の話を秋兄は黙って聞いてくれた


一通り話し終えると、秋兄はすすっと近くに寄ってきて、私の肩に腕をまわし、ぐっと引き寄せた


一気に体温が上がるのがわかった