え?



秋兄………?





「悪い、この姉ちゃん借りるな」


ぐいっと腕を持ち上げられ、そのまま体育館の外に連れてかれた



「お姉ちゃん!頑張って!」


翼くんはニコニコしながら両手をふっていた



「あ…秋兄!!」


「ちょっと黙ってろ」



なんだか怖い


怒ってる?


私…なんかしたっけ?



秋兄は空いている教室に入ると、ピシャリとドアを閉めた




重々しい空気が漂う


なんで怒ってるの?




「お前…何泣いてんの?」


秋兄は近くのドアに寄り掛かり、私を見る


光のせいで、よく秋兄の表情が見えない


でも笑ってないのはわかった




「べ、別に…なんでもないよ…」


「なんでもないのに泣くの?」



秋兄怖い


なんで私怒られなきゃなの?



てか、怒るのは私のほうじゃん!!!