俺は森谷さんの後に続いて、廊下を歩く
ゾウの滑り台、ブランコ、小さなジャングルジム…
少し狭めだが、庭にはいろんな遊具が置かれていた
「毎日ここで遊んでるんですね~。砂場まである」
「安全面ばかり気にしてたらたくましく育たないですからね。少しは痛い経験しなきゃ…なんてね」
森谷さんは俺をちらっと見て、小さく笑った
「こっちが園児達の部屋です。散らかってますが…」
ドアを開くと、飛び込んできたのは大きなピアノだった
その周りにはぬいぐるみやおもちゃが散乱していた
「いや~。すごいっすね。やっぱピアノとか弾けなきゃいけないんですね」
「そうですね。基本的には…でも、大学で習っただけって人も結構いるんですよ」
森谷さんは周りのおもちゃを箱に入れながら笑った