―ガチャ


「おせーよ!俺を待たせるなんていい根性してんなぁ?」



秋兄は頭に巻いていた黒いタオルを外し、私の頭をパシっと軽く叩く


ふわっと鼻をかすめる秋兄の香り



胸がわけもなくキュンってする



「ご、ごめんなさい…」


「ったく…覚悟はできてんだろうな?お仕置きしてやる」



秋兄はいじわるな笑顔を浮かべ、私をにらんだ



お仕置き…?


なぜかワクワクしてくる私


もしかして…私ってMなのかも



「な…なにするの?」


「そうだなぁ…何がいいだろうなぁ」



秋兄はぐぐぐっと私に顔を近づける



久しぶりの近距離に激しく心臓が動きだす



目元にあるしわ、可愛いえくぼ、最近また伸びたひげ……



秋兄の全てが好き