「はい。皆さん、こちらが新しいクラスメイトの黒崎棗くんです。自己紹介どぉぞ?」
「あ゛ぁ゛?自己紹介なんざいらねぇよ。名前だけ知ってりゃ結構だろ?」
シーーン
あっ。しまった…。つい口調が前のころのに…
「あ、あぁ。そ、そうですね。え、えと…」
「待て。」
なに?この地獄の底から出てくるような声。
図太くて気持ち悪い…。
「お前、なんだ?その口調…喧嘩売ってんのか?あ゛ぁ゛??」
「は?」
「ここの番長はこの俺だ。お前なんかに譲らねぇかんな。タイマンだタイマン。」
「っざけんな。オメェ何かとタイマンはって何がいいんだよ。番長なら勝手にやってろ。俺は俺で俺のままで俺自身の人生を歩む。テメェに揺らされて何がいいか全くわからんし。」
「っおっめぇ・・・」
「調子こいてると殺すぞ?」
あたしは嫌、俺はこいつの耳元でコッソリ言った。
本当にどんな学校なんだよここは…。ありえねぇ。
未だに番長が居ることがまずありえねぇ。
そんな時代遅れなんざの人がいやいるんか?
疲れそうだがな。
「あ、あのぉ…く、黒崎くん?」
「何?」
愛想を振りまかなくては…。さっきの印象では困るかんな。
はぁ…。やっていけんのか?
保健室にえっと…何とか奈緒?がいるっつってたな。
相談だ。
「く、黒崎くん!!どこいくの?」
「何でついてくんの?」
「あっ、君、さっき喧嘩した人と同じ部屋だから。嫌?」
「ぜってぇ、部屋に一歩もはいんねぇ。」
「そ、そんなぁ…仲良くやってよ。」
「おい、チビ。」
「なっ、何?」
「寮長はどこのどいつだ?」
「あ、黒崎くんと同じクラスの大橋乃稀矢くんだよ。」
「あいよ。」
大橋乃稀矢…。こいつなら、篠原くんと一緒の部屋に出来るかも…。
どいつだよ…。クラスにはグチャグチャと人がいてどれがどいつかわかんねぇ。