-出会いから一週間後…





やば。
予定よりも30分はやく着ちゃった…

今日は、綾実と一緒にカラオケに行く約束をしている。


綾実遅いなぁー…
って、あたしが早すぎるだけかっ




「ちょっと大人しくしててねー!」
「…え?!何…?!」
そう言った瞬間、体がフワッと浮いた。
「何?!何?!」
「ちょっと静かにしてもらおうかなー!」
その瞬間、目の前が真っ暗になった。


…日に当たるのが嫌とか思って路地裏で待ってたあたしが馬鹿だった…。

はぁ…

あたし、死んじゃうのかなぁ…?

お母さん、お父さん、お兄ちゃん、綾実、春…
今までありがとう…

やばっ…

涙がでそう…


「はい、到着~!」
急に目の前が明るくなった。

そして目の前には色鮮やかな頭をしたチャラチャラしてそうな男たちが数人。

そいつらはあたしを下から上に嘗め回すように見てくる。

「なっ…なんか用ですか?!」
「…ブハッ!まぁ、ちょっと待ってろよ!」
「え?!あたし友達と遊ぶ約束してるんですけど!」
「ハハハッ!お前、面白いな!」
ピンクの頭の奴があたしを珍しそうな目をして見てくる。

「お!篤哉!おせぇよ!」
あ…篤哉だとぉ?!

そこに現れたのはどう見てもこの前の篤哉だった。

「あ…!」
「あ…!」
あたしたちはお互いの顔を見て同じ言葉を発した。

「え?なに?知り合いかなんか?!」