振り返りもせず、
黙って立ち止まる先生。


「あのっ…私」

後2文字が言えない。


「それ以上は、言うな。」

やっぱり、冷たい声の先生。


「えっ…」


「幸せになれよ…



廣瀬美和…。」


と言った、先生は、屋上から出て行った。


ドアが、パタンと閉まる音が、

屋上に響き渡る。


そして、

私の泣き声も…。