気づいた時には陽の腕の中にいた。






「泣いてるだけじゃわかんねぇよ……」


「…よ、う……?」



見上げても髪で見えない。


ああ、


……どんな表情をしているのか、見たい……



その衝動に駆られ、そっと右手で陽の髪を触ろうとした。